会長からのラブレター


令和元年師走号 No.40

その日私は「天才」を見た。

11月2日、北大学術交流会館。
身障者グループ「札幌いちご会」の講演会 <<分身ロボットが人の可能性を広げる>>
若々しく長髪で整った顔立ち。
自身がデザインしたという「黒い白衣」を着て颯爽と演台に立つと恐ろしく早口で語り始めた。

まずその黒い白衣のカッコよさと便利さ、機能について。
名刺、財布はもちろんノートPCやスケッチブック、ペットボトルに長い傘まで収納できると自慢する。
なるほど!ただ夏は暑いそうだ。
しかし「暑さを我慢するか、着たくもない服を着ることを我慢するかを考えた時暑さなど大した問題ではない」と云う。
自分が欲しいものを作るのが信条の彼にしての言葉である。

幼いころから工作好きで折り紙が得意。
学生時代「折り紙王子」略して「オリィ」と呼ばれるようになり現在の彼の会社名も「(株)オリィ研究所」である。
ただ中学時代は人と馴染めず、不登校、引きこもりの時期があった。
その時の体験が彼のミッション、「孤独を解消する」につながる。
引きこもりの時の孤独、自分が誰からも必要とされていないと感じ、辛さや苦しみに苛まれる状況。
その彼が変わるきっかけとなったのがロボットコンテストでの優勝と師匠と呼べる高校の先生と出会った事だ。
彼は人生が変わるのは「出会い」と「ワクワクすることをやる事」と、高らかに宣する。
その通りで先生の厳しい指導のおかげで日本最大のコンテストで電動ならぬ「電脳車イス」で優勝し世界大会でも受賞するという快挙を達成する。
そして現在の「心を運ぶ」分身ロボット「ORIHIME」の製作へと繋がる。

テレビやマスコミで取り上げられることも多く知っている人も多い事だろう。
最近では身体を動かすことのできぬALS患者の国会議員が「分身ロボット」を国会で使いたいと発言したのでさらに注目度がアップした。
私も2年程前、愛読する雑誌「致知」で彼を知り興味を感じていた。
多忙な毎日、リフォームの現場にこれを置いて進行状況が事務所で把握できたらと思ったからだ。
問い合わせのメールをすると即座に返事が来た。
使いこなせるかと今、思案中である。

「吉藤健太郎」後生畏るべし。

吉藤健太郎

 

令和元年初夏号 No.39

5月末から北海道新聞に連載されている「中国 遠い民主化」は読み応えがある。

正直、中国の共産党政権の人権弾圧を批判する記事を道新で読めるとは思っていなかった。
朝日、毎日、読売と新聞社は権力を監視する姿勢は共通しているが、論調は右から左へと立ち位置が違っているように思う。
道新はやや左かな~と。
それが連日かなりの紙面を割いて共産党政府のチベットや新疆ウイグル族への弾圧や30年前の天安門事件を生々しく伝えてくれる。
一国二制度を約束した香港までもその自由と自治権は日に日に制限されているという。
世界第二位の経済力を誇る中国に魅力を感じてか台湾にも親中派が増えているようだが、第二の香港になりかねない。

自由の制限や人権弾圧はかつての日本にもあった。
三浦綾子さんの「銃口」を読むと、戦中戦前の理不尽な権力の横暴さがよく解る。

銃口

私は現在の自由な日本に生かされていることに心から感謝したい。
だから今の政治のあり方に無関心ではいられないのと同時に、他国の動きも注視していきたい。
「一帯一路」をかかげ、更に南シナ海でベトナム、フィリピン等と領有権を争う中国の行動も。

最近見た映画「空母いぶき」は近未来の事として自衛のための戦いや憲法の矛盾等を感じさせられた。

空母いぶき

視野を偏ることなく広く持ち続けたい。
(道新夕刊の「国と国境」も良い記事です)

 

H31年春号 No.38

10月から消費税が10%になる。
5年前、5%から8%に上った時を思い出すと楽観主義者のわたしでも暗い気持ちにさせられる。
かけ込みの注文増で大忙しの前年と誰に聞いてもヒマな1年。

たまに書く見積書の消費税が3%上がる、その大きな額に自分でも驚いたものだ。
今度は景気悪化にならぬようにと軽減税率の導入、プレミアム商品券の発売、キャッシュレス決済等上がる額とほぼ同額の良くわからない施策が考えられているようだが、そんなことなら上げずに今のままで良いと思うのだがどうだろう。

そもそも消費税は財政の健全化、赤字国債を減らすためのものだったはずが、残高は減るどころか毎年増え続けている。

高齢化による医療費の増大が原因と云われるが私には選挙目当てのバラマキ施策のためと思われる。
よしんばそうだとしても病の主因は不安感やストレスである。

年金が危ない、病院内の自己負担は増える等という様々な将来不安を一掃して元気な年寄りが「世のため、人のため」にイキイキと活躍する社会を目指すべきだと思うのだが、どうだろう。

消費税が導入されて以来、法人税と所得税は安くなった。
それで大企業の内部留保は使い切れない程大きくなり、お金持ちが益々豊かになって格差社会、富の不均衡が現われている。

この矛盾を安部さんはどう説明してくれるのだろう。