昔は立派な商人(あきんど)がいたな~と時折思い出す。

小学3、4年の頃、近所の本屋さんが家に来て、両親に息子さんにと本を勧めてくれた。
子供向けの偉人伝。全集もので毎月1冊発行される。
届く本で豊臣秀吉の藤吉郎時代の話やリンカーン、フランクリンなども知った。
アメリカ建国の父、ジョージ・ワシントンの桜の木のエピソードはいたずらっ子だった私にはとてもできないことだと思いながらも、眩しく映った。

本が人に良い影響を与えると信じて、臆せず、店頭で待つのではなく、訪問し本を勧める。
市場の中にある小さな本屋さんだったが、自分の仕事に誇りを持っていたのだろう。

商いの道に入った私もそれを胸に秘めながらも、山あり谷ありの日々。
何度も「もうだめか」の度に私は本に救いを求めた。
体は疲れてへとへとでも、心配で眠れぬまま迎えた朝に読んだ本に幾度も勇気づけられた。

「朝の来ない夜はない」


最近本を読む人が少なくなったと聞く。本屋さんも激減している。
電車に乗ると昔はほとんどの人が新聞や本を読んでいたが今はスマホばかりだ。
スマホの便利さは判るが、使いすぎる子供は、脳の発達が遅れ利用頻度の少ない子供に比べて学力が落ちるといわれている。
幼児への本の読み聞かせや、児童が始業時間前に本を読む習慣が良いとされ実行している学校もある。

現在活躍されている方で本を愛してこなかった方はいないのではないだろうか。
日ハムの栗山さんもドジャースの大谷君も本をよく読むそうだ。
オリンピックに何度も出た陸上の為末大さん。幼少期から積み上げてきた読書体験で「走る哲学者」と呼ばれている。
彼は「本を読むことで人間としての素養が養われる。
中国やアメリカのエリートは膨大な数の本に触れていることを思うと、日本の将来を憂いてしまう。
これは国力に直結する由々しき事態です」と語る。

FMラジオカロスの「1丁目1番地書店」を応援し多くの本好きの仲間を知り、語り合えることを嬉しく思っている。